Webマーケティングやコーポレートサイトの運営において、コンバージョンという概念への理解が大変重要です。
それは、コンバージョンをよく理解してマーケティング活動や、コーポレートサイトの運営を行うことで、収益が大きく変わるからです。
ここでは、コンバージョンとは何か、コンバージョン数を増加させる具体的な方法、あるいは目的によって変化するコンバージョンの種類などについて解説します。
コンバージョンについて
ここでは、コンバージョンとは何か、コンバージョン数とコンバージョン率の違いについて解説します。
コンバージョンとは
コンバージョンとは、英語の「Conversion(CVと省略することが多い)」のことを指し、日本語で「転換」を示します。
そして、そのコーポレートサイトやサービスサイトの訪問者が、企業の顧客へと転換することから、マーケティング業界では、「成果」という意味合いで用いられます。
また、企業の利益に繋がることから、コンバージョン数を上げていくことがマーケティングにおいてはとても重要です。
コンバージョン数とコンバージョン率の相違
コンバージョンを把握する代表的な指数として、「コンバージョン数」と「コンバージョン率」という2つの項目があります。
コンバージョン数とは、商品への問い合わせや資料請求などの成果が発生した数を示します。
一方で、コンバージョン率とは、そのサイトへ訪れた訪問数のうち、どのくらいのユーザーが成果に繋がったかを表す指標です。
例えば、あるサイトへ100回の訪問数があり、10件の商品購入があった場合、コンバージョン数とコンバージョン率の具体的な数値は以下の通りとなります。
訪問数 | コンバージョン数 | コンバージョン率 |
---|---|---|
100回 | 10件 | 10% |
コンバージョン数は、成果のみを把握する時に注目されます。
それに対して、コンバージョン率は、訪問数の内、どれだけコンバージョンに繋がったかを示す数値です。
コンバージョン数とコンバージョン率は、どちらか一方のみの管理や把握だけでは不十分であり、マーケティングにおいては、この2つの指標をバランス良く配慮することがとても大切です。
コンバージョン数を増加させるには
ここでは、企業の利益に直結するコンバージョン数を増やす具体的な方法について、解説します。
トラフィックを増加させる
トラフィックとは、そのサイトに訪れた訪問数のことです。
トラフィックを増やすことで、結果的にコンバージョン数を増加させることが期待できます。
例えば、コンバージョン率が10%であれば、単純に考えてトラフィックが100回よりも200回の方が、コンバージョン数が多くなります。
導線を強める
導線とは、その企業サイトからコンバージョンに至る道筋のことです。
具体的に導線を強める方法としては、そのサイト内に設置されている「お問い合わせボタン」の設置箇所を増やしたり、「資料ダウンロードボタン」の設置場所を、訪問者がクリックしやすい位置に移動したり、といった方法が用いられます。
LPの改善を図る
LP(Landing Page)とは、Google検索やSNS、ポップアップバナーなどを経由して、最初に表示される、サイトページのことを意味します。
LPはサイトへ訪問してきたユーザーを、コンバージョンに繋げるために、大変重要な役割を果たすので、LPの設計は緻密に進める必要があります。
LPにより、訪問者に対してポジティブな影響を与えるためには、そのサイトへ訪れるペルソナを徹底的に検討し、訪問者の感性に響くページデザインを施すことが重要です。
入力フォームを工夫する
コンバージョンに影響を与えるポイントとして、お問い合わせの入力フォームのデザインを工夫することもあげられます。
例えば、そのサイトへ訪問してきたユーザーの中には、お問い合わせフォームを入力中に、情報を入力することが面倒になり、サイトから離脱してしまう人も一定数います。
この課題を解決するために、お問い合わせフォームに入力するユーザー情報を必要最低限に設定したり、お問い合わせフォームをシンプルにデザインしたりすることが大切です。
インサイドセールスを強める
インサイドセールスとは、電話やメールによる非対面でのコミュニケーションによる営業活動のことを意味します。
例えば、サービスサイトに設置されているお問い合わせフォームから取得した、電話番号やメールアドレスを利用して、営業担当からインサイドセールスで顧客にアプローチし、商品の購入やサービスの契約に繋げられるように粘り強く商談を行うことが、インサイドセールスを強める例としてあげられます。
各業種におけるコンバージョンの具体例
ここでは、業種別に設定されるコンバージョンの具体例について解説します。
商品の購入
商品購入がコンバージョンとして設定される業種は、小売業、サービス業などがあげられます。
小売業では、ECサイトを運営している企業も多数あり、その場合は商品の購入をコンバージョンとして設定することが大半です。
しかし、ECサイトを運営していない小売業者も存在します。
その場合、企業サイトを閲覧したユーザーが、実店舗に来店することをコンバージョンとして設定することもあります。
お問い合わせ数
お問い合わせ数がコンバージョンとして設定される業種は、リクルートサイトや、建築業、不動産業などがあります。
建築業や不動産業などは、契約額が高額なので、お問い合わせ数がコンバージョンとして設定されるケースが多いです。
例えば、住宅を購入する場合は、数千万円の契約を業者と購入者の間で締結することになります。
この場合、購入者側は、じっくり購入するかどうかを検討するため、即購入するケースは少ないです。
このようなケースでは、物件の契約数よりも、お問い合わせ数がコンバージョンとして設定されます。
資料の申し込み
資料の申し込みがコンバージョンとして設定される業種には、自動車販売業やリフォーム業、ソフトウェアメーカーなどがあります。
実際に利用してみないと、その商品や商材のメリットや効果が分かりにくい場合については、資料の申し込み数がコンバージョンとして設定されることが多い傾向にあります。
イベントやセミナーへの申し込み
イベントやセミナーへの申し込みが、コンバージョンとして設定される業種は、Webセミナー業や、大学のオープンキャンパスなどがあります。
Webセミナーやオープンキャンパスでは、サイトでの参加申し込みフォームから、事前にある程度の個人情報を取得できるので、イベント当日に顧客のニーズに合わせた応対が可能というメリットがあります。
コンバージョンが、商品の購入数や契約件数だけに限定されない理由は、資料の申し込み数や、お問い合わせ数が、直近の売上に貢献しなかったとしても、長期的に見た場合、顧客とのコミュニケーションを図ることで、将来的な売上に繋がることがあるからです。
そのため、一見売上に直結しないようなコンバージョンも、長期的な観点から売上を高める見込みがある場合は、その名目をコンバージョンとして設定します。
広告運用に関わる各指標
ここでは、ポップアップバナーなどの広告運用に関わる各指標について解説します。
CPCとは
CPCとは、「Cost Per Click」の頭文字を取った略称で、広告を出稿した際に、ユーザーがその広告に対して、1クリックした時にかかるコストのことを意味します。
日本語では、「クリック単価」と訳されます。
出稿させた広告により、そのサイトへ遷移させる単価なので、クリック単価が低いほど、費用対効果が高いと言えます。
CPAとは
CPAとは、「Cost Per Action」の頭文字を取った用語で、コンバージョンを1件取得する時にかかった費用を示す数値です。
CPAが低ければ、1コンバージョンあたりにかかる費用が、低く抑えられていることを示します。
逆に、CPAが高ければ、1コンバージョンにかかる費用も高いことを意味します。
直帰率とは
直帰率とは、そのサイトへ訪問したユーザーが、最初に訪れたサイトページだけを閲覧して、すぐに離脱してしまった割合を示した指標です。
訪問者がサイトの最初の1ページを閲覧し、以下の行動パターンを行うと直帰率としてカウントされます。
- ブラウザの「戻る」アクションを行い、元のサイトへ遷移する。
- アドレスバーに別の検索キーワードを入力して、別のサイトへ遷移する。
- ブラウザを閉じてしまう。
- そのページを開いて30分以上経過し、タイムアウトしてしまう。
- そのサイトを閲覧した状態で午前0時を超えてしまう。
- ポップアップバナーなどに表示された別のサイトへのリンクをクリックしてしまう。
また、直帰率と似たような指標に「離脱率」があります。
直帰率と離脱率との違いは、対象サイトの閲覧ページ数が1ページだけか、複数ページかの違いです。
例えば、そのサイトを閲覧した時に、「TOPページ」→「会社概要」→「商品紹介」と遷移し、そのサイトから離脱した場合は、離脱率としてカウントされます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで、コンバージョンとは何か、業種毎に異なるコンバージョンの種類や、コンバージョン数を向上させる方法などについて解説してきました。
- コンバージョンとは、マーケティング業界では、「成果」という意味。
- コンバージョンに関連する大切な指標に、「コンバージョン数」と「コンバージョン率」がある。
- コンバージョン数を増加させるためには、トラフィックを増やしたり、導線を強めたりすることが重要。
- コンバージョンの具体的な項目に、商品の購入や、資料の申し込み数などがあり、業界によって異なる。
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